特集 肛門疾患診療のすべて
4.肛門疾患の検査法
肛門疾患の特殊検査―経肛門超音波検査,直腸肛門内圧検査,肛門計(肛門伸展張力)検査
松田 直樹
1
,
大澤 和弘
2
,
白野 純子
2
,
光宮 義博
2
,
石川 稔晃
2
Naoki MATSUDA
1
1松田肛門科医院
2大澤病院
pp.53-60
発行日 2008年10月22日
Published Date 2008/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102319
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要旨 肛門の診察は視診,触診,肛門指診,肛門鏡診が基本である.しかし,治療上さらに詳しい病態の把握を要するときは,つぎのような検査が適している.たとえば,痔瘻や膿瘍の位置,深さ,大きさ,瘻管の走向,単発,多発の区別,一次口の確認にはラジアルタイプの経肛門超音波検査が最適である.また,便失禁,ガス漏れ,排便困難などの肛門機能障害の程度を確認するためには直腸肛門内圧検査がよい.肛門が狭く排便困難の症状があったり,肛門の締りが悪く緩い感じがあるなどの症例に対しては新しい検査法である肛門伸展張力検査(アノスケール®使用)が必要となる.本稿では,これらの検査の特徴と応用などについて説明する.
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