最新肛門疾患の診断と治療
肛門機能の評価・測定 肛門伸展張力計による計測と評価
松田 直樹
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1アルト新橋胃腸肛門クリニック
キーワード:
肛門疾患
,
張力
,
直腸診
,
計測器
Keyword:
Anus Diseases
,
Tensile Strength
,
Digital Rectal Examination
pp.997-1000
発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007342041
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これまで肛門の「狭さ」や「緩さ」を評価するには肛門内に挿入した医師の指先に頼るきわめて主観的な表現にとどまっていた。2006年に発表した「肛門伸展張力計・松田式」は「指」のかわりにそれらを客観的に計測を可能とした器械である。本器は肛門を広げる開肛器の一方の柄に圧センサーがついており、握って広げたときの加圧をXkgとし広がりの痛みを感じた時点の肛門の直径をYmmとする。このXYで肛門の状態を評価する原理である。ちなみに、正常肛門では平均加圧3.5kgで肛門直径は34mm前後である。本器による検査は診察時に簡単に実施ができるため、肛門機能障害の程度の評価などにも役立つものと思う。
©Nankodo Co., Ltd., 2007