臨時増刊特集 身体所見のとり方と診断のすすめ方
●身体所見のとらえ方
IX.陰部とその周辺
3.直腸・肛門—B.肛門
隅越 幸男
1
1社会保険中央病院外科部
pp.847-849
発行日 1971年5月20日
Published Date 1971/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203676
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肛門疾患ではその頻度からいって,痔核,痔瘻,裂肛が圧倒的に多い,これらを如何に正しく診断するかは,簡単なようで難かしい.とくに内科医は肛門部の診察を敬遠しがちであるため,早く発見して処置すべきものが遅れたり,またたいした所見のないものが依頼されてくることもある.
まず問診でおよそ見当がつく.それは愁訴である出血,疼痛,腫脹,脱出などの組合わせによって患者をみないで80パーセント以上診断がつくものである.
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