特集 肛門疾患診療のすべて
3.肛門疾患の診察法
肛門疾患の診察法
岩垂 純一
1
Junichi IWADARE
1
1岩垂純一診療所
pp.31-41
発行日 2008年10月22日
Published Date 2008/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102317
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要旨 肛門診察は問診,肛囲視診,肛囲触診,指診,そして肛門鏡診の順に行われるが,診察に際しては患者の心理を理解し,羞恥心や苦痛を与えず速やかな診察を心がけ,肛門病変にのみとらわれないようにする.新しい試みとして,電子カルテと肛門ビデオを用いた肛門診察でデジタル問診システムを用いて効率化をはかり,また,デジタルアノスコープを用いた肛門ビデオで診察と撮影を行い,撮影した映像を大画面液晶タブレットの電子カルテ上に再生し,かつ病変のシェーマを書き加えて説明を行っている.以上の診察法は患者へのインフォームド・コンセントに優れており,肛門ビデオを用いた診察は苦痛なく速やかに行うことができ,小病変の発見が容易で,繰り返し再生しての検討や病変の経時的推移を確認することが可能である.
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