Japanese
English
特集 肛門疾患治療の現況
肛門手術と合併症
Postoperative complications in anal diseases
岩垂 純一
1
,
隅越 幸男
1
,
小野 力三郎
1
,
黄田 正徳
1
,
山本 清人
1
,
東 光邦
1
,
吉永 栄一
1
,
小路 泰彦
1
,
奥田 哲也
1
Junichi IWADARE
1
1社会保険中央総合病院大腸肛門病センター
pp.1597-1602
発行日 1989年10月20日
Published Date 1989/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210529
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肛門手術後の合併症には手術直後つまり入院中にみられるものと,遅くなって退院後にみられるものがある.入院中にみられる合併症は術直後の疼痛や便意,ショックと早期の出血,晩期の出血,腰麻後頭痛,排便時痛,創部痛,排尿障害,排便障害などであり,手術時に注意するのは無論のこと術後管理上も十分な注意が必要となる.また退院後に生じる合併症の主なものは,粘膜脱,肛門狭窄,難治肉芽創,閉鎖不全などの後障害といえるものであり,術式の選択の誤り,手術時の技術的な失敗に起因するものが多く,いったん発生すると,その完全な修復は難しい.
以上,肛門手術の合併症について予防と治療を中心に述べた.
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