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特集 St. Gallen 2007に基づいた乳癌テーラーメイド補助療法
St. Gallen 2007リスク分類の特徴・注意点
Characteristics of the St. Gallen 2007 consensus conference statements
池田 正
1
,
鴨 宣之
1
Tadashi IKEDA
1
1帝京大学医学部外科
キーワード:
乳癌
,
ガイドライン
,
St. Gallen
,
リスクファクター
Keyword:
乳癌
,
ガイドライン
,
St. Gallen
,
リスクファクター
pp.1049-1054
発行日 2008年8月20日
Published Date 2008/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102217
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要旨:St. Gallenカンファレンスのハイライトは,最終日の午後に全世界の乳癌専門家が一堂に会して,前回から2年間の進歩を勘案して術後補助療法に関するコンセンサスを形成するセッションである.米国からも専門家は参加しているが,欧州の専門家が主体の会議である点をコンセンサスの背景として考慮しておく必要がある.2007年のリスク分類は小幅な改定にとどまっている.主な変更点は,不完全内分泌反応性や広範な脈管浸潤の定義が明らかにされたことである.St. Gallenガイドラインの特徴は非常に簡便なことであり,今回ハーセプチン反応性が加わったが,それでもルールは非常に簡単である.最近の傾向としては治療ターゲット(効果予測因子)を優先する流れが挙げられる.また注意点として,病理所見がリスク分類の大部分を占めることが挙げられる.病理所見の場合には病理医の主観的な判断となるため,判断基準の決め方と,検査のquality controlが問題となる.
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