Japanese
English
特集 乳房温存療法の適応と実際
局所再発後の治療について
Salvage operation for local recurrence after breast conservation therapy
池田 正
1
,
榎本 耕治
1
,
坂田 道夫
1
,
竹島 薫
1
,
和田 徳昭
1
,
北島 政樹
1
Tadashi IKEDA
1
1慶應義塾大学医学部外科
キーワード:
乳癌
,
乳房温存療法
,
局所再発
,
症例
,
手術
Keyword:
乳癌
,
乳房温存療法
,
局所再発
,
症例
,
手術
pp.27-31
発行日 1996年1月20日
Published Date 1996/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902182
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乳房温存療法後に局所再発を来たした2例を紹介し,局所再発の実態,局所再発に対する手術,予後などにつき考察した.局所再発は乳房温存療法を施行した場合,約10〜20%におこるとされる.今回経験した症例1は炎症性乳癌に類似した再発形式をとったが,このような再発は約2%におこるとされている稀なものである.このような場合は手術適応から外れるが,通常約85〜90%の症例にはsalvage operationが可能である.ただし,術後遠隔成績は5年健存率で50〜60%と決してよくない.予後因子としては,腫瘍径,再発形式,腋窩リンパ節転移個数,組織型,histological gradeなどが挙げられている.今後日本においても局所再発が多くなることが予想され,術式,補助療法の有無などを含めて治療方法を議論する必要がある.
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