ひとやすみ・32
父親の手術
中川 国利
1
1仙台赤十字病院外科
pp.511
発行日 2008年4月20日
Published Date 2008/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102096
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- 文献概要
身内の手術は精神的に負担が大きいため,従来から他人に任せるべきとされている.しかし,若気(?)の至りで父親に手術をした私自身の話をする.
90歳になる父親が慢性便秘と腹痛を訴えた.大腸癌も否定できないため,下部消化管内視鏡検査を施行した.所見がないことを願ったが,肝結腸曲に狭窄があり,それより口側には内視鏡が入らなかった.大腸癌と診断し,肛門側にクリッピングおよび墨汁注入を行った.また,即入院として,右鎖骨下静脈に中心静脈カテーテルを留置した.日常茶飯に行っている手技ではあるが,動脈穿刺や肺穿刺の危険性もあり緊張した.
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