昨日の患者
最期に思い浮かべること
中川 国利
1
1仙台赤十字病院外科
pp.495
発行日 2008年4月20日
Published Date 2008/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102093
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人は最期を迎えたとき,何を思い浮かべるであろうか.思い浮かべることは人によってさまざまであり,必ずしも嬉しいことばかりではなく辛いこともある.一般に男性の場合には仕事に関連したことが多く,女性は子供に関することが多い感がする.
80歳代半ばのYさんは3年前に大腸癌の手術を受けた.リンパ節や肝臓への転移を認めたが,奥様との生活を望まれて自宅療養をしていた.しかし,腹痛や食欲減退が著明となり,自宅での療養が困難となって再入院してきた.
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