昨日の患者
最期に訪ねた懐かしの場所
中川 国利
1
1宮城県赤十字血液センター
pp.736
発行日 2017年6月20日
Published Date 2017/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211650
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- 文献概要
人は死を悟ったとき,何を考え何を望むであろうか.思いは人それぞれ異なるが,最期に臨み青春時代の懐かしの場所を訪ねた患者さんを紹介する.
50歳代半ばのKさんは,乳癌再発患者であった.手術,放射線療法,化学療法,ホルモン療法のすべてを行ったが,多発性の骨転移や肺転移をきたし,厳しい全身状態となった.ご主人は仕事を終えると病室に必ず顔を出し,奥様との会話を楽しんだ.
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