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特集 切除標本取扱いガイドライン—癌取扱い規約に基づいた正しい取扱い法と肉眼所見の記載法
膵癌切除標本の取扱い(1)
Protocol for the examination of pancreatic cancer specimens
徳原 真
1
,
森 俊幸
1
,
杉山 政則
1
,
跡見 裕
1
Makoto TOKUHARA
1
1杏林大学医学部第1外科
キーワード:
膵頭部癌
,
標本造影
,
標本整理
Keyword:
膵頭部癌
,
標本造影
,
標本整理
pp.637-640
発行日 1999年5月20日
Published Date 1999/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903612
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はじめに
切除標本の整理の目的は,まず第一に切除された標本を術前診断と照らし合わせて点検し,肉眼的診断を行い正確に記録に残すことで,第二に病理検査へ提出するために,標本を適切に処理,固定することである.
膵癌(特に膵頭部癌)の切除標本は,十二指腸,胃,胆管,膵臓と多臓器にわたり,解剖学的にも複雑な部位にある.したがって,オリエンテーションを把握した上で正確に病変を評価し記録することは簡単ではない.また,膵臓自体も自己融解を起こしやすい組織であるため標本の固定にも注意が必要である.標本の造影検査もあり,膵癌の標本整理はやるべきことが多く,消化器切除標本の中でも難しいものの一つと言えるかもしれない.しかし,順序よく一つ一つポイントを押さえていけば目的通りの標本整理は可能である.
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