特集 癌診療に役立つ最新データ2007-2008
Ⅸ.胆囊癌
胆囊癌の再発診療に関する最新のデータ
石橋 敏光
1
,
安田 是和
2
,
永井 秀雄
3
Toshimitsu ISHIBASHI
1
1上越地域医療センター病院外科
2自治医科大学消化器一般外科
3茨城県立中央病院外科
pp.295-299
発行日 2007年10月22日
Published Date 2007/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101915
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要旨:再発胆囊癌に関する集学的データは見当たらないため,わが国での報告例を個々に集積し,検討した.胆囊癌切除例の5年再発死亡率は全体で58%,Stage別でStageⅠ 23%,StageⅡ 47%,Stage Ⅲ 69%,Stage Ⅳ 91%と類推された.主な再発様式は肝転移,腹膜播種,リンパ節転移および局所再発で,大部分は術後1年半以内に再発するものの,晩期再発例もみられた.多くの再発胆囊癌症例の予後は悲観的であるが,再切除例,化学療法施行例に長期生存例も散見された.長期生存が期待できる症例を特定することはできないが,個々の再発症例においてこれらの抗腫瘍療法を検討することが必要である.
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