Japanese
English
特集 肝囊胞性病変―画像と病理
非腫瘍性肝囊胞性病変の病理
Pathology of Non-neoplastic Liver Cysts
中沼 安二
1
,
佐々木 素子
1
Yasuni NAKANUMA
1
,
Motoko SASAKI
1
1金沢大学大学院医学系研究科形態機能病理学
1Department of Human Pathology,Kanazawa University Graduate School of Medicine
キーワード:
肝囊胞
,
胆管周囲囊胞
,
胆管拡張症
,
胆管周囲付属腺
,
胆汁漏
Keyword:
肝囊胞
,
胆管周囲囊胞
,
胆管拡張症
,
胆管周囲付属腺
,
胆汁漏
pp.15-23
発行日 2003年1月15日
Published Date 2003/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100507
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要旨 肝にみられる非腫瘍性肝囊胞およびその類似病変の病理とその発生機序を概説した.孤立性肝囊胞,多発性肝囊胞,それに胆管周囲囊胞が代表的である.多発性肝囊胞は胆管微小過誤腫と,また胆管周囲囊胞は胆管周囲付属腺との関連性が注目されている.これらの肝囊胞は1層の胆管由来の上皮で覆われている.線毛性前腸性肝囊胞は稀であり,気道粘膜で覆われている.これらの非腫瘍性囊胞は,肝内外の胆管内腔とは交通していない.囊胞類似病変として,多発性あるいは単発性の肝内胆管囊状拡張症が代表的であり,胆管内腔との交通がみられる.寄生虫性囊胞,肝膿瘍,偽囊胞,胆汁漏(biloma)では,内面は上皮で覆われていない.
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