Japanese
English
臨床報告
破裂巨大肝囊胞に対し腹腔鏡下肝囊胞天蓋切除術を施行した1例
A case of laparoscopic deroofing for a ruptured giant liver cyst
赤間 悠一
1
,
川野 陽一
1
,
谷合 信彦
1
,
吉岡 正人
1
,
高田 英志
1
,
内田 英二
1
Yuichi AKAMA
1
1日本医科大学消化器外科
キーワード:
肝囊胞
,
破裂
,
腹腔鏡
,
肝囊胞天蓋切除術
,
complicated cyst
Keyword:
肝囊胞
,
破裂
,
腹腔鏡
,
肝囊胞天蓋切除術
,
complicated cyst
pp.1172-1176
発行日 2015年9月20日
Published Date 2015/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210886
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要旨
患者は65歳,女性.上腹部圧迫症状を主訴に当科を受診した.肝左葉に直径20 cm大の巨大肝囊胞を認めたため,腹部症状を有する巨大肝囊胞として当科の手術方針に則り手術を予定した.手術10日前に腹痛を主訴に外来受診し,腹部CTで囊胞内血腫と腹腔内の液体貯留を認めたが,腹部打撲の既往はなく囊胞自然破裂と診断した.保存的加療により病態が安定したため,予定通り腹腔鏡下肝囊胞天蓋切除術を施行した.術後経過は良好で,10日目に退院した.破裂肝囊胞,囊胞内出血を伴う囊胞などいわゆるcomplicated cystに対しては,系統的な術前診断が重要であり,治療においては低浸襲で根治が可能な腹腔鏡下肝囊胞天蓋切除術が有用であると考えられた.
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