Japanese
English
特集 浸潤性膵管癌の診療をどうするか
膵癌のハイリスク群を考える
Population at high risks of pancreatic cancer
田中 雅夫
1
,
横畑 和紀
2
,
小川 芳明
3
,
筒 信隆
4
,
川本 雅彦
1
,
小林 毅一郎
1
,
許斐 裕之
1
,
竹田 虎彦
1
,
山口 幸二
1
Tanaka Masao
1
1九州大学医学研究院臨床・腫瘍外科(第一外科)
2福岡赤十字病院外科
3KKR千早病院外科
4福岡赤十字病院糖尿病内科
キーワード:
膵癌
,
危険因子
,
慢性膵炎
,
糖尿病
,
膵管内乳頭状粘液性膵腫瘍
Keyword:
膵癌
,
危険因子
,
慢性膵炎
,
糖尿病
,
膵管内乳頭状粘液性膵腫瘍
pp.1463-1467
発行日 2003年11月20日
Published Date 2003/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101597
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膵癌も高リスク群を認識できれば早期診断が可能である.高リスク群には慢性膵炎,膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMT),糖尿病,遺伝性膵癌,遺伝性慢性膵炎,家族性大腸腺腫症,遺伝性異形成性母斑症候群などがある.
糖尿病患者を一定の選別をかけてERCPによる検診を行うと,163例中12例(7.4%)に膵癌が診断された.発症後3年以上の3.8%に対し3年以内は13.7%に達した.IPMTでも切除64例に上皮内癌2例を含む膵癌が7例(11%)みられた.慢性膵炎も遺伝性・非遺伝性慢性膵炎とも膵癌が多いとされるが,長期間経過観察したが発生はなかったとの報告もある.より正確な高リスク群の選定が重要である.
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