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特集 経過を追えた小膵癌―この所見に気をつけろ!
序説
膵癌のハイリスクグループ
High risk group of pancreatic cancer
清水 京子
1
Kyoko SHIMIZU
1
1東京女子医科大学 消化器内科
1Department of Gastroenterology,Tokyo Women's Medical University,School of Medicine
キーワード:
家族性膵癌
,
遺伝性膵炎
,
慢性膵炎
,
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)
,
糖尿病
Keyword:
家族性膵癌
,
遺伝性膵炎
,
慢性膵炎
,
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)
,
糖尿病
pp.235-239
発行日 2011年5月15日
Published Date 2011/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100389
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はじめに
国立がん研究センターがん対策情報センターの統計によると,わが国における2009年の膵癌の死亡者数は男性では14,094人で肺癌,胃癌,肝臓癌,結腸癌に次いで第5位,女性では12,697人で肺癌,胃癌,結腸癌に次いで第4位であった.膵癌の早期発見は困難といわれているが,近年の研究で膵癌のリスクファクターが次第に明らかになり,膵癌の早期発見の1つの手がかりとなっている.膵癌と関連性が高いものとして,膵癌の家族歴や遺伝性膵癌症候群などの遺伝的因子,喫煙や肥満などの環境因子,2型糖尿病や慢性膵炎などの合併疾患が挙げられる.その中でも膵管内乳頭粘液性腫瘍(intraductal papillary mucinous neoplasm;IPMN)はそれ自体,悪性化のポテンシャルがあるが,通常型膵管癌の合併頻度も高いことから膵癌の前癌病変として注目されている.
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