特集 クリニカルパスによる外科医療の進歩
第Ⅰ部:クリニカルパス導入の実践
クリニカルパス作成の実例
6.下部消化管
腹腔鏡下大腸切除術のクリニカルパス
吉川 征一郎
1
,
木所 昭夫
1
,
福永 正氣
1
,
射場 敏明
1
,
杉山 和義
1
,
福永 哲
1
,
永仮 邦彦
1
,
須田 健
1
,
小笠原 智子
1
Yoshikawa Seiichiro
1
1順天堂大学浦安病院外科
pp.186-192
発行日 2003年10月22日
Published Date 2003/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101577
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はじめに
腹腔鏡下大腸切除術(以下,LAC)は進行癌に対しても保険適用となり,大腸癌に対する術式として認識が広まっている.当施設では1993年から本術式を導入,手技の習熟に伴って適応を拡大,現在では減圧不良なイレウス,開腹他臓器合併切除により予後の改善が見込まれる症例,心肺合併症などのために気腹が困難な症例のみを適応外とし,進行癌も適応に含めており,2002年12月までに大腸癌355症例に対し施行した.低侵襲性と術後早期回復が本術式の最大の利点の1つであることから,2000年3月からクリニカルパス(以下,CP)を取り入れ,入院期間の短縮,早期経口摂取を試み,腹腔鏡下手術の利点を生かすべく取り組んでいる.当施設におけるLACに対するCPの現状について報告する.
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