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特集 癌化学療法レジメンの選択とその根拠:消化器癌
胆道癌に試用される化学療法レジメン
Overviews of the clinical trials of chemotherapy for biliary cancer
水元 一博
1
,
大内田 研宙
1
,
永井 英司
1
,
山口 幸二
1
,
田中 雅夫
1
Mizumoto Kazuhiro
1
1九州大学医学研究院臨床・腫瘍外科
キーワード:
胆道癌
,
胆囊癌
,
胆管癌
,
化学療法
Keyword:
胆道癌
,
胆囊癌
,
胆管癌
,
化学療法
pp.1071-1074
発行日 2003年8月20日
Published Date 2003/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101474
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胆道癌の治療に用いられる化学療法は単独施設での症例数が限定されていることや抗腫瘍効果の判定が困難なことから,radomized controlled trial(RCT)はほとんど実施されておらず,推奨できる治療法は確立されていない.
切除不能胆道癌に対しては自己拡張型メタリックステントによる減黄処置の後に化学療法,または放射線化学療法が行われる.単剤での効果は5-FUやマイトマイシンCが約10%の奏効率があり,多剤併用療法では5-FUに白金製剤を含む治療,あるいは5-FU,ドキソルビシン,マイトマシンCの併用療法が試みられている.体外照射に腔内照射を加える放射線照射はリンパ節転移のない症例に対して効果が期待され,これに5-FUが加えられることが多い.治癒切除が可能であった症例では放射線照射と5-FUを術後補助療法として実施すると,40~50%の5年生存率が期待される.
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