外科学温故知新・19
肝臓外科
松股 孝
1
Takashi MATSUMATA
1
1中津市民病院外科
pp.531-535
発行日 2007年4月20日
Published Date 2007/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101210
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1 肝臓外科における軸
雑誌「消化器外科」の臨時増刊号『手術のための局所解剖アトラス』(へるす出版)は現在でも続版が出ているが,1983年に購入した初版に陣内傳之助氏が「手術野の軸を決めよ」と述べている.「上腹部の手術であれば常に正中線を軸として手術野を眺めるように心掛けている.そのため,私は患者の右側に立ってはいても,顔面を患者の頭側に向けて,努めて患者を縦に眺めるように心掛けている」という.姿勢正しい粛々とした手術の進行が目に浮かぶ.
ところが,肝臓の手術ではなかなか軸が決まらず,術者のときであれ助手のときであれ腰に随分と負担がかかるのである.おかげで筆者は腰痛が持病になってしまい,今は毎朝欠かさずに腹筋運動50回と背筋運動100回をやって凌いでいる.これをやらないとデスクワークもできない.
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