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特集 周術期の輸液と感染対策
肝機能障害患者の周術期管理
Perioperative management for patients with liver dysfunction
菅原 寧彦
1
,
幕内 雅敏
1
Sugawara Yasuhiko
1
1東京大学大学院人工臓器移植外科
キーワード:
慢性肝炎
,
肝硬変
,
利尿剤
,
ハイドロコートン(R)
Keyword:
慢性肝炎
,
肝硬変
,
利尿剤
,
ハイドロコートン(R)
pp.1267-1270
発行日 2004年10月20日
Published Date 2004/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100754
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要旨:慢性肝炎,肝硬変症例では門脈圧亢進症に加え,網内系機能の低下が認められ,周術期管理が進歩した現在でもリスクは高い.周術期管理においては用意周到に肝不全対策を講じ,患者の退院まで細やかな観察を怠らないことが重要である.術前管理では慢性活動性肝炎処置,利尿剤の投与,低蛋白血症の是正,食道静脈瘤のチェックなどが重要である.術後管理では総ビリルビン値の他,ヘマトクリット値,血清・尿中電解質,血清総蛋白量,アルブミン値などが特に注目すべき指標である.これらの値をチェックし,随時新鮮凍結血漿や利尿剤などの投与を行い,患者のホメオスターシスを保っていく必要がある.
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