Japanese
English
特集 甲状腺癌治療の最適化を目指して
散発性甲状腺髄様癌に対する診断と治療―:遺伝性との対比
Diagnosis and treatment of the sporadic medullary thyroid carcinoma
宮澤 幸正
1
,
坂田 治人
1
,
川島 太一
1
,
落合 武徳
1
Miyazawa Yukimasa
1
1千葉大学大学院医学研究院先端応用外科
キーワード:
甲状腺髄様癌
,
散発性甲状腺髄様癌
,
遺伝性甲状腺髄様癌
,
RET遺伝子
,
散発性髄様癌の術式
Keyword:
甲状腺髄様癌
,
散発性甲状腺髄様癌
,
遺伝性甲状腺髄様癌
,
RET遺伝子
,
散発性髄様癌の術式
pp.413-417
発行日 2004年4月20日
Published Date 2004/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100590
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
要旨:神経稜に起源を有する傍濾胞細胞(C細胞)由来の甲状腺髄様癌は全甲状腺癌中1.3%にすぎない稀な癌である.臨床症状は頸部腫瘤が最も多いが,遺伝性では随伴病変による高血圧,頭痛,動悸といった症状を認める.穿刺吸引細胞診で髄様癌の診断となるものは6割程度だが,良・悪性の鑑別診断には有用である.血清カルシトニン・CEA値測定は100%とは言えないものの,甲状腺髄様癌の診断に非常に有用な検査である.遺伝性髄様癌は全摘術が必要であるが,散発性髄様癌は癌の甲状腺内の広がりに応じて葉峡切除から全摘までの範囲を選択できる.髄様癌の術後再発は頸部リンパ節,残存甲状腺,肝臓に多く見られた.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.