Japanese
English
特集 甲状腺癌治療の最適化を目指して
甲状腺癌近接臓器浸潤に対する治療方針
Surgical treatment for extra-thyroidal invasion of thyroid cancer
岩崎 博幸
1
Iwasaki Hiroyuki
1
1国際医療福祉大学付属熱海病院外科
キーワード:
甲状腺high-risk癌
,
気管浸潤
,
食道浸潤
Keyword:
甲状腺high-risk癌
,
気管浸潤
,
食道浸潤
pp.419-423
発行日 2004年4月20日
Published Date 2004/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100591
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
要旨:甲状腺癌の近接臓器浸潤の頻度は低いが,気管,食道に浸潤した場合を中心に治療方針を述べる.気管侵潤の中でも反回神経が温存でき,輪状軟骨より縦隔側で気管に浸潤がある場合は環状切除(sleeve resection)のよい適応である.食道浸潤は筋層までがほとんどであり,頸部食道は気管膜様部と接し,背側やや左側にあるため,左側前壁の浸潤が多い.近接臓器に浸潤がある場合,その手術適応は手術成績に基づき検討されるべきものであるが,予後のよい癌であるので可及的な切除でも予後に差がないという意見もある.遊離空腸再建や気管環状切除などの手術成績が向上することで治療の適応が広がると考える.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.