今月の主題 多発性内分泌腫瘍症(MEN)
臓器別病態検査
甲状腺
高見 博
1
Hiroshi TAKAMI
1
1帝京大学医学部第1外科
キーワード:
甲状腺髄様癌
,
RET遺伝子
,
カルシトニン
Keyword:
甲状腺髄様癌
,
RET遺伝子
,
カルシトニン
pp.775-778
発行日 1998年7月15日
Published Date 1998/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903782
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
多発性内分泌腫瘍症(MEN)における甲状腺髄様癌は遺伝性である.従来は,きわめて鋭敏で特異性の高いカルシトニンとCEAにより診断されてきた.また,カルシウム単独,さらにペンタガストリン負荷によりさらに微小なC細胞過形成の段階でも検出できる.しかし,近年の進歩であるRET癌遺伝子の検査により,C細胞過形成発生前の段階でも診断できるようになってきた.本検査法は信頼性も高く,かつ髄様癌は早期に手術すれば完治できる疾患であるため,RET遺伝子の検査の意義はきわめて高い.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.