カラーグラフ 肝・膵・脾内視鏡下治療最前線・1
腹腔鏡下肝部分切除術
板本 敏行
1
,
中原 英樹
1
,
大段 秀樹
1
,
田代 裕尊
1
,
浅原 利正
1
Itamoto Toshiyuki
1
1広島大学大学院先進医療開発科学講座外科学
pp.389-393
発行日 2004年4月20日
Published Date 2004/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100585
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はじめに
近年,内視鏡下手術はあらゆる分野で急速に普及し,良性疾患,早期癌に対しては標準術式となっている.一方,腹腔鏡下肝切除に関しては,1991年に良性肝腫瘍に対する部分切除がはじめて報告されたが1),その後10年以上経過した現在においても本術式が普及しているとは言い難い.また,わが国においては保険診療適用外であり,実施している施設も限定されている.当科では肝外側区域の海綿状血管腫に対して,1996年にはじめて本術式を導入し2),その後おもに肝硬変合併肝細胞癌に対する低侵襲治療として行ってきた.また2001年4月には高度先進医療の認定を受けた.
本稿では肝硬変合併肝細胞癌に対する腹腔鏡下肝切除術の手技を中心に概説する.
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