Japanese
English
手術手技 泌尿器科 体腔鏡下手術 4
腹腔鏡下腎部分切除術
Laparoscopic partial nephrectomy
服部 良平
1
,
小野 佳成
1
,
後藤 百万
1
,
吉川 羊子
1
,
雑賀 隆史
1
,
吉野 能
1
,
勝野 暁
1
,
大島 伸一
1
Ryohei Hattori
1
,
Yoshinari Ono
1
,
Momokazu Goto
1
,
Yoko Yoshikawa
1
,
Takashi Saika
1
,
Yasushi Yoshino
1
,
Akira Katsuno
1
,
Shinichi Ohshima
1
1名古屋大学医学部泌尿器科
キーワード:
腹腔鏡下手術
,
腎部分切除
,
腎癌
Keyword:
腹腔鏡下手術
,
腎部分切除
,
腎癌
pp.301-307
発行日 2003年4月20日
Published Date 2003/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100886
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
私どもが行っている腎腫瘍に対する腹腔鏡下腎部分切除術について述べた。腫瘍径が2cm以下で腎杯と腫瘍との距離が1cm以上であれば腎門部の血流を遮断することなく切除が可能と考えているが,腫瘍径が3cmを超えるものでは腎杯や腎盂を開放させる可能性が高く,腎の血流遮断および腎盂や腎杯の縫合が必要と考えている。腎盂や腎杯の縫合が必要な症例では,術前に腎盂までsingle Jカテーテルを留置しておき,術中に尿漏の確認を行う。手術は経腹的操作で行い,トロカーは5本用いるが,胸腔鏡用の血管遮断鉗子用に5mmのフレキシブルトロカースリーブを用いる。Gerota筋膜に包まれたまま腎背側と腹側の剝離を行った後,腎実質からの予期せぬ出血の可能性もあるため,腎門部で腎動静脈を明らかとし,腎血管の血流遮断をできるようにしておく。腫瘍を中心に0.5~1cm外周の正常組織を超音波メスにて腎実質を凝固切開し,腫瘍を持ち上げるようにして腫瘍の根部を切断する。切開面をガーゼで圧迫しながら,出血点を電気メス,argon beam coagulator(ABC),フィブリン糊などで止血する。腎杯が開放されているときには3-0バイクリルにて腎杯縫合を行う。あるいは0バイクリルにて腎実質とともに1層縫合法の要領で縫合する。
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.