Japanese
English
特集 GIST(gastrointestinal stromal tumor)診療の最前線
GIST(gastrointestinal stromal tumor)の薬物療法
Molecularly targeted therapy for metastatic GISTs
神田 達夫
1
,
大橋 学
1
,
富所 隆
2
,
中川 悟
1
,
畠山 勝義
1
Kanda Tatsuo
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器・一般外科学分野
2厚生連長岡中央綜合病院内科
キーワード:
EBM
,
GIST
,
KIT
,
イマチニブ
,
分子標的薬
Keyword:
EBM
,
GIST
,
KIT
,
イマチニブ
,
分子標的薬
pp.163-168
発行日 2004年2月20日
Published Date 2004/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100540
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要旨:KIT陽性消化管間質腫瘍(GIST)に対してメシル酸イマチニブ(グリベック(R))の保険使用が可能となった.イマチニブはKITキナーゼ阻害作用をもつ,いわゆる分子標的薬である.その特異な作用機序と高い抗腫瘍効果はこれまでの化学療法とは大きく異なり,治療を行う上でとまどうことも多い.本稿では,転移・再発性GISTに対するイマチニブ治療の成績と使用上の注意点につき概説する.イマチニブは50%を越える奏効率と90%を越える1年生存率を示し,代替治療のない転移・再発性GISTにあっては第一選択であり,標準的治療と言える.一方,治療中の自然再燃もあり,その長期成績は明らかではない.術前・術後の補助療法に関するデータは現在集積されつつある.イマチニブ治療にあたってはこのような臨床エビデンスの現状を十分に理解しておく必要がある.
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