Japanese
English
特集 GIST―診断と治療の最前線
GIST(gastrointestinal stromal tumor)に対する分子標的治療の現状と展望
Molecularly targeted therapy for gastrointestinal stromal tumors(GISTs)
三輪 重治
1
,
中嶋 隆彦
1
,
工藤 俊彦
1
,
杉山 敏郎
1
Shigeharu MIWA
1
1富山大学医学部第3内科
キーワード:
GIST
,
分子標的治療
,
イマチニブ
Keyword:
GIST
,
分子標的治療
,
イマチニブ
pp.39-43
発行日 2006年1月20日
Published Date 2006/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100326
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:GIST(gastrointestinal stromal tumor)症例のうち,進行・再発例ではイマチニブによる分子標的治療が第一選択となり,高い臨床効果が得られている.ただし,イマチニブによって根治はほぼ望めず,根治切除が可能と思われる症例では手術が優先される.イマチニブを術前・術後の補助療法に用いることには現在のところ明確なエビデンスはないが,術後再発の高リスク群に対する術後の補助療法に関しては有効性が期待され,臨床試験が進行している.イマチニブの長期投与に伴って2次耐性例の存在が臨床上の問題となってきた.2次耐性例では,耐性病変が限局性であればイマチニブを継続したうえで手術やRFAなどによって耐性病変に対する局所コントロールを試み,局所コントロールが不能な場合はイマチニブの増量やSU11248など新規分子標的薬の使用が検討される.SU11248は海外で有効性が示され,現在,わが国においても臨床試験が進行している.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.