Japanese
English
特集 急性肺塞栓症の最新診療
急性肺塞栓症の症状と診断
Symptoms and diagnosis of acute pulmonary embolism
佐藤 徹
1
Toru SATOH
1
1慶應義塾大学医学部教育統括センター/呼吸循環器内科
キーワード:
急性肺塞栓症
,
Vichowの三徴
,
血栓マーカー
,
肺血流シンチグラム
,
ヘリカルCT
Keyword:
急性肺塞栓症
,
Vichowの三徴
,
血栓マーカー
,
肺血流シンチグラム
,
ヘリカルCT
pp.325-330
発行日 2005年3月20日
Published Date 2005/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100492
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:急性肺塞栓症の診断の契機となるものは症状で,突然の呼吸困難,胸痛,失神が主なものである.Protein C欠損症などの血栓性の基礎疾患,術後,長期臥床,悪性腫瘍などの誘因の検索も必須である.診断のためには,動脈血液ガス分析,胸部X線,心電図,心エコー,血栓マーカー測定などのスクリーニング検査によって急性肺塞栓症の可能性を判定し,十分に疑われるようであれば肺換気/血流シンチグラム,CT,肺動脈造影によって確定診断を行う.肺換気/血流シンチグラムは無侵襲に施行でき有用な検査であるが,実施できない施設もあり,診断を確定できない症例もある.最近,急速に普及した,短時間で連続的にスキャンできるヘリカルCTを使用することによって診断感度は上昇した.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.