外科学温故知新
7.外科免疫
吉村 了勇
1
,
岡本 雅彦
1
,
貝原 聡
1
,
秋岡 清一
1
,
瓜生原 健嗣
1
,
牛込 秀隆
1
,
昇 修治
1
Norio YOSHIMURA
1
1京都府立医科大学大学院移植・再生制御外科学
pp.325-331
発行日 2006年3月20日
Published Date 2006/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100384
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1 はじめに
免疫機能は感染防御を行うばかりでなく,外科侵襲期における急性期反応や組織修復にかかわる種々の生体反応に深く関与している.免疫応答には免疫担当細胞由来の液性因子が重要な役割を担っており,細胞間相互作用を担うこれら液性因子のうちで,一定の生物活性と物性を持つ物質群をサイトカイン(cytokine)と総称している.一方,臓器移植における急性拒絶反応時にはTリンパ球系を中心として免疫担当細胞の激しい変化が起こる.この拒絶反応においてもサイトカインが重要な役割を担っていることが次第に明らかとなってきた.
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