特集 癌治療のプロトコール2005-2006
Ⅱ.胃癌治療のプロトコール
NTT東日本関東病院外科
野家 環
1
,
伊藤 契
1
,
小西 敏郎
1
1NTT東日本関東病院外科
pp.47-51
発行日 2005年10月22日
Published Date 2005/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100205
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はじめに
当科では,基本的には「胃癌治療ガイドライン」1)に準拠した治療を行っている.刻々と変貌する胃癌治療のなかで,患者のquality of life(QOL)を少しでも維持・改善させるための機能温存・縮小手術をできるだけ取り入れるように努力しつつも,安全性を第一に重視し,かつ根治性を損なわないことを大前提に治療に取り組んでいる.
本稿で紹介する内容は,基本的に全身状態が良好で,全身麻酔下開腹手術の安全性には問題がなく,病変の進行度に応じた根治性に基づいた治療方針である.高齢者や,併存症を有するなどでリスクを伴う症例では,安全性を重視し,バランスを保ちつつ適宜,手術内容を縮小している.また,胃癌に限らず癌診療上当科で重視している内容は,できる限り迅速に診断して治療を開始することと,患者中心の医療を展開することである2).
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