Japanese
English
臨床報告・1
膵癌切除後早期に発生し肝転移との鑑別を要した肝inflammatory pseudotumorの1例
A case of inflammatory pseudotumor of the liver mimicking metastatic hepatic cancer in a patient with resected pancreatic cancer
奈賀 卓司
1
,
角 賢一
2
,
村田 陽子
2
,
浜副 隆一
1
Takuji Naka
1
1日野病院組合日野病院外科
2同愛会博愛病院外科
キーワード:
肝炎症性偽腫瘍
,
転移性肝癌
Keyword:
肝炎症性偽腫瘍
,
転移性肝癌
pp.1179-1182
発行日 2005年9月20日
Published Date 2005/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100194
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はじめに
Inflammatory pseudotumor(以下,IPT)は原因不明の肉芽組織からなる腫瘤性病変で,肺,眼窩,耳下腺などに発生することが多い1,2).肝臓での発生は稀であるが,近年の画像診断法の普及により肝IPTの報告例が増加する傾向にある.肝IPTは良性ではあるが,画像所見に特徴像を欠き,肝悪性腫瘍,特に転移性肝癌との鑑別は困難であり2,3),多くの症例では切除標本で病理学的に診断されている.
今回われわれは,膵癌肝転移の診断で肝切除を施行し,切除標本の病理組織検査で肝IPTと診断された症例を経験したので文献的考察を加え報告する.
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