Japanese
English
臨床報告
転移性肝癌との鑑別が困難であった多発性肝硬化性血管腫の1切除例
A case of multiple hepatic sclerosed hemangioma mimicking a metastatic liver tumor
若杉 正樹
1
,
上島 成幸
1
,
赤松 大樹
1
,
鳥 正幸
1
,
辻本 正彦
2
,
西田 俊朗
1
Masaki WAKASUGI
1
1大阪警察病院外科
2大阪警察病院病理診断科
キーワード:
肝硬化性血管腫
,
肝海綿状血管腫
,
転移性肝癌
Keyword:
肝硬化性血管腫
,
肝海綿状血管腫
,
転移性肝癌
pp.1461-1465
発行日 2012年11月20日
Published Date 2012/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104366
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要旨
症例は61歳,女性.直腸S状部癌に対して単孔式腹腔鏡補助下高位前方切除術を行い,術後2か月で同時性転移性肝癌切除目的で入院となった.造影CT検査で,肝S3にring enhanceされる21mm大の腫瘤を認めた.腹部MRI検査で,肝S3に21mm大,肝S2に5mm大でT1強調像で低信号,T2強調像で高信号,造影MRIの動脈相で造影効果の乏しい腫瘤を認めた.転移性肝癌の術前診断で肝外側区域切除術を施行した.病理組織学的検査で肝S3,S2の病変いずれも肝硬化性血管腫と診断された.多発性肝腫瘍の鑑別診断においても,肝硬化性血管腫の可能性を念頭に置く必要があると考えられた.
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