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特集 癌告知とインフォームド・コンセント
終末期癌患者に対する告知とインフォームド・コンセント―癌縮小治療から緩和医療への移行を伝えるには
Telling the truth and informed consent for cancer patients at the terminal stage:To inform the shift from the reduction treatment to the palliative care
藤本 肇
1
,
望月 英隆
1
Hajime Fujimoto
1
1防衛医科大学校第1外科
キーワード:
癌告知
,
終末期
,
緩和医療
,
インフォームド・コンセント
Keyword:
癌告知
,
終末期
,
緩和医療
,
インフォームド・コンセント
pp.1119-1125
発行日 2005年9月20日
Published Date 2005/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100181
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要旨:治癒不能や転移再発を伝え,インフォームド・コンセントを得るためには,癌の初回診断から病名と病状に関する告知が十分になされていることが前提となる.事実,過去の癌死患者の遺族を対象とした調査から,告知がなされている患者のほうが終末期の病状の変化に対する受容が有意に良好であったことが示されている.今後は,バッドニュースを伝えた後の医療者のかかわり方について,(1)癌縮小治療が選択肢に残されている場合には,治療効果を含めた予後に関する説明を行うこと,(2)緩和医療を治療の選択肢に含めて,具体的な説明を行うこと,の2点に留意し,いずれの方法でも医療者が積極的に癌患者を支援する態度を明確に示すことが望まれる.そのためには,癌診療に携わる医師が癌縮小治療の正確な評価方法と緩和医療の導入方法について広い知識を持つように努めなければならない.
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