特集 “認知症+併存疾患” アプローチの最前線
認知症診療の一般方針
終末期医療
井藤 佳恵
1
1東京都健康長寿医療センター研究所 福祉と生活ケア研究チーム
キーワード:
終末期
,
認知症高齢者
,
経口摂取の課題
,
緩和医療
Keyword:
終末期
,
認知症高齢者
,
経口摂取の課題
,
緩和医療
pp.1299-1301
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika129_1299
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Summary
▪進行した認知症に対するケアは緩和ケアを基本とする考え方が世界的に広まりつつある.
▪認知症中期以降のステージは,身体機能の低下とそれに付随して起こる身体的健康の課題を抱えながら終末期に向かう過程である.
▪認知症終末期の半年から2年にわたり,食べることへの関心の喪失と嚥下障害のいずれか,あるいは両方が起こる.
▪嚥下障害から誤嚥性肺炎を繰り返すようになり,経口摂取の継続が困難になってきた時点では,急性期医療のなかでそのつどの肺炎の治癒を目指すと同時に,緩和医療の視点をもつことが必要になる.
© Nankodo Co., Ltd., 2022