Japanese
English
脳・脊髄のMRI画像アトラス
島部脂肪腫のMRI
Lipoma of the Insula:MRI Features
森岡 隆人
1
,
西尾 俊嗣
1
,
木村 豊
2
,
福井 仁士
1
1九州大学大学院医学研究院脳神経外科
2木村外科病院
pp.90-91
発行日 2001年1月1日
Published Date 2001/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406901718
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症例 37歳,男性
朝洗面時に左の閉眼ができず,また左口角が下がっていることに気付いて来院した。神経学的には左末梢性顔面神経麻痺がみられた。CTスキャンでは,右シルビウス裂内に1×2×2cm大の境界明瞭な低吸収域がみられた(Fig.1A)。この病変はMRIのT1強調画像では強い高信号を呈した(Fig.1B)。高信号域と島との間には低信号域が存在した。T2強調画像ではシルビウス裂内の脳脊髄液と同じ信号強度を呈し(Fig.1C),FLIUR画像では高信号の病変として描出された(Fig.1D)。脂肪抑制T1強調画像において,腫瘤内の信号は著明に低下し(Fig.1E),Gd造影T1強調画像では,増強効果はなかった(Fig.1F)。ステロイドとビタミンB12の投与で1カ月後に顔面神経麻痺は改善した。
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