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特集 家族性パーキンソン病
1.家族性パーキンソニズムの病型分類
Classification of Familial Parkinsonian Syndromes
山村 安弘
1
Yasuhiro Yamamura
1
1広島大学医学部保健学科
1Institute of Health Sciences, Hiroshima University School of Medicine
キーワード:
familial parkinsonism
,
hereditary parkinsonism
,
autosomal dominant Parkinson's disease
,
autosomal recessive early-onset parkinsonism
Keyword:
familial parkinsonism
,
hereditary parkinsonism
,
autosomal dominant Parkinson's disease
,
autosomal recessive early-onset parkinsonism
pp.473-479
発行日 1999年6月1日
Published Date 1999/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406901445
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はじめに
パーキンソン病が,まれに家族性に発現することは古くから知られていた。Willige(1911)は家族性若年発症例を"paralysis agitans juvenilis fanlilialis"として報告したが,孤発型(原発性)パーキンソン病と臨床像に違いはない,と述べた。その後数十年間この方面の研究はいわば停止状態にあった。
家族性パーキンソニズムの研究を再び加速する契機となったのは,本邦の研究者による常染色体劣性遺伝型の若年発症パーキンソニズムの発見であった1〜7)。しかし,外国には家族性発現の頻度は高くなく,臨床像に際立った特徴はなかった。一方欧米では,1980年代からパーキンソン病の優性遺伝家系がいくつか報告され,その中にLewy小体型黒質病変の疾患が見い出された。本稿では,臨床病理学的所見とともに,1990年代に発達した遺伝子研究の知見に基づいた家族性パーキンソニズムの病型分類をレビューする。
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