Japanese
English
脳・脊髄のMRI画像アトラス
Spinocerebellar ataxia type 1とspinocerebellar ataxia type 2の橋横走線維のMRI所見
MR Diagnosis of Spinocerebellar Ataxia Type 1 and Spinocerebellar Ataxia Type 2
冨安 斉
1,3
,
林 竜一郎
1
,
渡辺 良
1
,
本多 虔夫
1
,
長友 秀樹
2
,
岩淵 潔
2
,
吉井 文均
3
1横浜市立市民病院神経内科
2神奈川県立総合リハビリテーションセンター精神神経科
3東海大学神経内科
pp.394-395
発行日 1998年4月1日
Published Date 1998/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406901276
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- Abstract 文献概要
MRIのT2強調画像における橋横走線維の高信号化はオリーブ橋小脳萎縮症(OPCA)で特徴的とされている1,2)。しかし,spinocerebellar ataxia type 1(SCA 1),spinocerebellar ataxia type 2(SCA 2)でもこの所見がみられることがある。それらの症例の画像を提示する。
症例1(SCA 1)は77歳の女性。58歳頃から歩行時のふらつきに気づき,その後上下肢の運動失調,構音障害が出現した。症状は緩徐に進行し,68歳頃には歩行不能,寝たきりとなった。75歳頃から四肢,頸部にアテトーゼ様不随意運動が出現した。母(宮城県出身),兄弟,甥姪が同症状を示し,常染色体優性遺伝形式と考えられた。発症後約20年経過しているが,明らかな痴呆はなく,眼球運動制限,眼振はなく,腱反射も正常であった。遺伝子解析でSCA 1(CAG繰り返し42回/30回)と診断された。
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