総説
MR Angiography(MRA)
熊谷 守雄
1
,
坂井 昇
1
,
山田 弘
1
Morio Kumagai
1
,
Noboru Sakai
1
,
Hiromu Yamada
1
1岐阜大学医学部脳神経外科
1Department of Neurosurgery, School of Medicine, Gifu University
キーワード:
MRA
,
TOF
,
PC
,
aneurysm
,
acetazolamide(Diamox)
Keyword:
MRA
,
TOF
,
PC
,
aneurysm
,
acetazolamide(Diamox)
pp.723-734
発行日 1995年8月1日
Published Date 1995/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900821
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I.はじめに
MRIによる血流イメージングは,元来MRIがflowに敏感であるという現象に端を発している。すなわち速いflowは,flowの流出効果およびphaseshift効果によるflow void signを,遅いflowはflow related enhancementを生じさせることが知られており4),これらの現象を利用して血流の流れを画像化したものがMRAである。SE法により血流分布の二次元投影像を得るプロジェクションMRAが最初に報告されたのは1985年であり24),現在では高速撮像法の開発,普及とともにMR信号のdigital化,shield—ed gradient coilの装着によりMRAは飛躍的に進歩してきた。いまだ発展段階ではあるもののMRAの臨床応用は一般化しつつある。本稿ではMRAを理解し読影するための注意点や,現在普及しているtime-of-flight(TOF)法7)とphase contrast(PC)法8)の撮像法とその臨床応用の実際,ならびに限界について解説する。
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