連載 症候学メモ・61
Dalrymple-Stellwag徴候—びっくり眼
平山 惠造
1
1千葉大学神経内科
pp.921
発行日 1990年10月1日
Published Date 1990/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900105
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◆「びっくり眼」とはうまい表現である。驚いたとき,上眼蓋は退縮し,黒目のまわりに白目がむき出しになり,しばし目ばたきは停止する。比較的最近,歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)のataxo—choreoathetoid型やMachado—Joseph病にみられることがあることから,人々の注目を引くようになった。
◆しかしこの症候はこれらの疾患で初めて認められたわけではない。既に半世紀も一世紀も前に気づかれている症候で,先人に敬意を表さなくてはならない。それ故に拙著にも既にDalrymple-Stellwag徴候として記載することができたのである(神経症候学,p.122,昭46年)。
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