連載 症候学メモ・65
Barré(—Mingazzini)徴候は錐体路徴候か?
平山 惠造
1
1千葉大学神経内科
pp.181
発行日 1991年2月1日
Published Date 1991/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900164
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◆ 患者を腹臥位にして膝を90度に曲げ下腿を直立させた状態で,これを支えていた検者の手を離すと,麻痺がないにもかかわらず,膝は徐々に進展して足が落下して行く。すなわちBarre徴候である。
同様な現象は上肢についてもみることが出来る。患者は座位で前方に腕を挙上し,水平位に保った後,閉眼すると,上肢の筋力は充分であるのに,やがて腕が徐々に落下して行く。すなわちMingaz—zini徴候であるが,腕のBarré徴候といわれることもある。
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