書評
—大石 実(日本大学講師・神経内科)—神経内科臨床ガイドライン
篠原 幸人
1
1東海大学神経内科
pp.672
発行日 1988年7月1日
Published Date 1988/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406206141
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- 文献概要
本書は神経内科の日常診療に必要な最低限度の知識を,図表を多用し簡潔にまとめた医学生・研修医向けのハンドブックである。
本書の特徴として,①小型のハンドブックのわりに図が多く,筋力や反射の検査のしかたがはっきりしたイラストで書かれており,実際に患者を診察するのに非常に役立つこと,②表も多く含まれ,覚えやすく作られているので,多くの知識が整理されて頭に入り易いこと,③本文は大部分が箇条書きになっており,臨床的に重要な点が簡潔にまとめられていること,④国家試験に必須と思われる図表には印が付いているので医学生にもどこが重要なのかがわかり,更に国試形式の練習問題まで付いていること,⑤神経内科の診療に必要な知識が診察バッグに入る大きさにまとめられているので,常時携帯できベッドサイドですぐに調べられること,⑥厚生省研究班の診断基準が多数採用されており,神経疾患に関する診断基準はほぼ含まれていること,⑦HAMの診断基準やMRIなど,最近の情報も載っていること,などが挙げられよう。
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