連載 症候学メモ・33
                        
                        
                
                  
                  
                  
                  
                            
                                    
                                    
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    安全ピンの効用
                                    
                                    
                            
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                平山 惠造
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                  1千葉大学神経内科
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.946
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 1987年10月1日
                  Published Date 1987/10/1
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205988
                
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- 文献概要
◆最近,医療関係者の感染事故としての劇症肝炎が新聞紙上をにぎわしている。注射針の誤刺が主な原因である。劇症肝炎は急速に昏睡に陥り神経内科的にも問題となる。これほどに急激ではないが,亜急性に知的障害が起こり植物状態に陥るCreutzfeldt-Jakob病も,しばしば医療事故の対象の話題となる。これは角膜などの移植による他に,使用した医療器具が感染を媒介するとされている。今後は後天性免疫不全症候群(AIDS)も問題にならないとは限らない。
◆ところで神経学的診察には昔から針の類が用いられている。筆者の記憶では,痛みの検査に注射針が用いられていたことがあり,少し気のきいたドクターは婦人用のヘアピン(帽子をとめるピン)を白衣の胸襟にさしておいて,必要に応じてそれを抜きとり,使用していた。また虫ピンも用いられていた。
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