特集 不整脈診療ステップアップ
【コラム】
携帯心電計の効用
伊藤 澄信
1
1国立病院機構本部医療部研究課
pp.776-778
発行日 2008年9月15日
Published Date 2008/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101510
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不整脈の検出にはHolter心電図が必須,という概念が変わりつつある.オムロンから2005年に発売された携帯型心電計(図1)は定価が35,000円(税別)と安価で130gと軽いので,時々動悸がするがHolter心電図では異常を発見できない「不整脈が心配」な患者さんのバッグなどに入れて持ち歩いてもらうと,診断がつくことがある.
使い方はいたって簡単で,電源のスイッチを入れると使い方が液晶画面に出てくるので,説明書を持ち歩く必要はない.人差し指を本体の左側の電極に当てながら持ち,本体の右側を左胸(乳首の下)に当てて測定ボタンを押すと30秒の心電図が記録される.液晶画面に心電図が表示,リズムが音でも聞こえ,その後で解析結果が「拍動が一定ではありません.波形に乱れがあるようです」といった表示がされる.本体には5回分しか記録されないが,SDカードを入れると300回(1回は6kb)まで記録されるので,頻回に測定しても問題はない.
パソコンに表示するには専用の心電図印刷ソフト(2,500円+税)があり,図2のように印刷される.なお,保険適用で2分間まで測定できるHCG-901は定価が20万円(税別)である.
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