Japanese
English
総説
一般内臓性入力系(general visceral afferent system)—a hodological review
General Visceral Afferent System:A Hodological Review
水野 昇
1
Noboru Mizuno
1
1京都大学医学部解剖学第一講座
1Department of Anatomy (1st Division), Faculty of Medicine, Kyoto University
pp.295-316
発行日 1987年4月1日
Published Date 1987/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205882
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
1.一般内臓性入力線維
「自律神経」はもともと遠心性の末梢神経のうちで植物性の機能を司るものについて名付けられた名称であった。しかし,自律神経の支配を受ける構造からは種々の情報が中枢神経系(脳と脊髄)に送られている。このような情報の伝達に関わる神経線維が一般内臓性入力(GVA;general visceral afferent)線維である。特別に分化した感覚上皮からの情報を伝える入力線維のうちでも嗅覚線維と味覚線維とは内臓性入力線維に加えられ,特殊内臓性入力(SVA;special vlsceral afferent)線維と呼ばれる。
胸腔内臓・腹腔内臓・骨盤内臓からのGVA線維には交感神経(大内臓神経・小内臓神経・最小内臓神経・腰内臓神経・仙骨内臓神経など)のなかを求心方向に走って胸髄および上部腰髄に達するものと,副交感神経(迷走神経の胸腔枝や腹腔枝など,および骨盤内臓神経)のなかを求心方向に走って延髄および仙髄に達するものがある(文献92,127,291参照)。
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.