Japanese
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総説
大脳皮質運動野への入力系—a hodological review
Afferent Proiections to the Motor Cortex:A Hodological Review
水野 昇
1
Noboru Mizuno
1
1京都大学医学部解剖学第一講座
1Department of Anatomy (1st Division), Facultyof Medicine, Kyoto University
pp.529-543
発行日 1985年6月1日
Published Date 1985/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205521
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大脳皮質運動野は運動系としての大脳皮質のもっとも重要な出力部である。大脳皮質を電気刺激することによって骨格筋の筋収縮をおこす場合,運動野は刺激閾値のもっとも低い皮質野であって,細胞構築的に定義される4野(内顆粒層すなわちIV層の発達がきわめて弱く,V層に大形の錐体細胞を含む領野)とほば一致するとされる126〜128)。しかし,4野の拡がりに関する諸家の見解は一致していない(図1)。ここでは運動野をもっとも厳密な意味での4野ということにしておく。
4野のV層には錐体路ニューロンpyramidal tractneuron (PTN)が存在する。PTNは大脳皮質のニューロンのなかでは,骨格筋を支配する運動ニューロンmotoneuronともっとも直接的な関係にあるニューロンであって,いわゆる錐体路pyramidal tractを形成する9,99,105,153,155)。PTNは4野以外の皮質野にも分布するが17〜l9,25,44,46,70,92,117,l47,149),PTNのなかでも,運動ニューロンが支配する個々の骨格筋の出力に関する信号(運動司令)を送り出すのは主として4野V層のPTNであると考えられる8,10,23,34,48,97,99,105,106,127,128,153,155)。
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