Japanese
English
展望
小腸腫瘍およびAfferent loopにもとづくMalabsorption syndrome
Malabsorption syndrome associated with the small bowel tumors and with the postgastrectomy states
渋沢 喜守雄
Kishuo SHIBUSAWA
pp.271-282
発行日 1962年4月20日
Published Date 1962/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202877
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はしがき
小腸の外科疾患,または小腸手術では,その長い経過を追つてmalabsorption syndromeの合併を警戒すべきであることを,前に強調した.消化管傷害にもとづくmalabsorptionの発生は,一括すれば第1表のごとくであろう.
ここでは肝胆道あるいは膵疾患には触れない.小腸の慢性狭窄・小腸手術・blind loopおよび自然発生小腸小腸瘻については,前回くわしく述べた.また小腸憩室症・cul-de-sacについては前前回うかがうところがあつた.そこで,本稿では小腸腫瘍および胃切除後において見られるmalab-sorption syndromeを取扱つておきたい.この他,第1表のように,限局性腸炎によるmalabsorptionが知られているが,以上で外科において遭遇するmalabsorption syndromeを概観しえたと云つてよいであろう.
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