書評
—編集 有水 昇(千葉大学教授) 高島 力(金沢大学教授)—標準放射線医学
高橋 睦正
1
1熊本大学放射線医学
pp.938
発行日 1982年10月1日
Published Date 1982/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205006
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- 文献概要
放射線医学の最近の急速な進歩によつて,放射線医学に包含される分野は膨大なものとなりつつある。医学剖学生にとつて放射線科の必修の知識は,患者の実際の扱い方から最先端の進歩まで極めて広範な内容が含まれるようになつた。学生の教育にあたつて困難を感ずることは,この膨大な内容を,きめられたカリキュラムの中でどのように能率的に吸収,消化させるかである。
学生の教科書としてはこれまで多くが刊行されているが,講義,実習用に編集した木はそれほど多くなかつたといえる。この度,有水,高島教授の編著で発行された「標準放射線医学」はこのような教育の現場から著者らの体験を通じて生れた優れた教科書である。本書は三つの章から成つており,第一章が放射線診断,第二章が放射線治療,第三章が放射線障害と安全管理に分けられ,放射線医学の全分野がカバーされている。
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