症候群・徴候・39
Gradenigo (グラデニゴ)症候群
平山 恵造
1
1順大脳神経内科
pp.619
発行日 1975年6月1日
Published Date 1975/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203723
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本症候群はGradenigo-Lannois症候群とも呼ばれる。
1904年,イタリアのGradenigoは,今日彼の名が冠されている症候群をもつ症例を3回に亘つて,合計6例報告した。これら症例での臨床的特徴は,①排膿を伴う急性中耳炎,②同じ側の頭の痛み,③発病1月半後に現われた同側の眼の外直筋麻痺を伴う複視,である。一方,同年,フランスのLannois (ラノワ)らも1例の急性中耳炎患者で,発病1月後に,眼窩上部の痛みと外転神経麻痺を伴う複視が生じ,鼓膜切開後,段々に改善したのを報告した。
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