書評
—E. Usdin & S. Snyder 編—Frontiers in Catecholamine Research
永津 俊治
1
1愛知学院大学歯学部生化学
pp.282
発行日 1975年3月1日
Published Date 1975/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203676
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本書は,1973年5月20日〜25日の間,フランスのストラスブルグで開催された第3回国際カテコールアミンシンポジウムの209の講演のフルペーパーを編集したものであり,最新の知見が網羅されている。1219頁の膨大な本であるが,テーマの配列が全体として統一があるように工夫されており,また個々の論文をひろい読みしてもそれだけで理解できる。
カテコールアミン(ドーパミン,ノルアドレナリン,アドレナリン)は,神経伝達物質や副腎髄質ホルモンとして,代謝調節に重要な役割を果しており,神経生化学,神経生理学,神経薬理学,内分泌学のすべての領域に関係する。また,神経精神疾患,高血圧などの循環器疾患,内分泌疾患,代謝疾患などの広範囲の病気に関係することが明らかとなつている。従つて基礎の生物学者や医学者のみならず,臨床医学者にも関係が深い物質である。
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