書評
—M. Brock, H. Dietz 編—Intracranial pressure Experimental and Clinical aspects
坪川 孝志
1
1日大脳神経外科
pp.1521
発行日 1973年11月1日
Published Date 1973/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203419
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1972年にHanover Medical Sch—oolの脳神経外科clinicにおいて,Brock, Dietz両博士が主催し, Advi—sory Boardとして,Beks, Grote, Jannet, Langfitt, Lundberg各博士らが参画して,頭蓋内圧に関する第1回国際シンポジアムが開催された。その際の発表論文を,方法論,病態生理,臨床の3項目に分類し,各項目にそれぞれの分野で優れた業績を残している研究者に論評させ,総括させたものをIntracranial pre—ssureと題してまとめられたのが本書である。
まず緒論では,Evans博士が頭蓋内圧に関する研究について歴史的展望をのせ,最後にはconcludingRemarksとして,Langfitt博士が頭蓋内圧亢進の病態生理について,Jannett博士が頭蓋内圧測定法について,Lundberg博士が頭蓋内圧測定法の臨床上の適応について,Brock & Hartung両博士が頭蓋内圧の研究に使用する用語の定義と整理についての報告がある。とくに用語は充分にこの会で討議されたものらしいので今後頭蓋内圧,脳循環に関する研究者のみならず,臨床家にとつても統一整理すべきためにもこの項は一読しておくべきものであろう。
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